Xで広がった言葉を、Substackで“信頼”に変える方法
XとSubstackって、同じ「文章で発信する場所」に見えます。
でも、実際に使ってみると役割はかなり違います。Xは、短い言葉で反応を見つける場所で、Substackは、その反応をもとに、読者との信頼を積み上げていく場所なんです。
Xでは、たまーに投稿がバズって一気に拡散されることがあります。リプがついたり、保存されたり、引用されたり……。「このテーマには読者は関心があるんだな」とわかります。
その結果に満足して「やった!バズった」で終わらせちゃもったいない。
Xで反応があった言葉は、Substackの記事に育てることができます。
これはXに限らずThreadsも同じ。短い投稿に、背景、自分の経験、具体例、読者への問いを足していくことで、ただの反応を「信頼」に変えることができるんです。
今回は、実際に僕がXに投稿した内容を、どうSubstackの記事に変えたのかを例として解説します。
反応があったXポスト
先日、Xにこんな投稿をしました。
書き起こすとこんな感じ↓
ターゲットのことを深く知るなら「雑誌」を見よう。
・読者層に合わせた記事の内容
・入ってる広告の種類や表現
・特集テーマの傾向や切り口これらが物語るのは、ターゲットの趣味嗜好や価値観、ライフスタイル。雑誌ってまさに「ターゲットの脳内マップ」みたいなもの。
僕も昔、女性誌を真剣に研究してたことも…思えば、オヤジが必死に読んでる姿、超イタかったかも(笑)今ならdマガジンなんかで手軽に読めるのに。
この投稿で言いたかったのは、ターゲットを知るには、机の上で「ペルソナを想像する」だけでは足りないということ。
ターゲットを絞り、長年ノウハウを積み上げてきた雑誌には、読者の価値観、悩み、欲望、お金の使い方、好きな言葉が詰まっている。だから、僕は長年、雑誌を「読者を知る材料」として見てきました。
このXポストは、短く言えば「ターゲット理解には雑誌が使える」という話です。
でも、このままだとX向きの投稿です。短くまとまっているし、反応も取りやすい。ただ、Substackの記事にするには情報が不足しています。
なぜ雑誌を見るべきなのか
具体的にどこを見ればいいのか
Substackの記事づくりにどう使えるのか
AI時代の一人メディア運営とどう関係するのか
ここまで補足して、Substackの記事にしました。
Substack記事では、タイトルを変えた
Xのポストにタイトルはありませんが、冒頭で「ターゲットのことを深く知るなら『雑誌』を見よう」とポイントを伝えました。
なぜなら、流れていくフローメディアのXではわかりやすさが一番だから。すぐに結論が伝わるし、読者も反応しやすい。
でも、Substackではタイトルの役割が変わります。Xは一瞬で目を止めてもらう言葉が大事だけど、Substackでは「この先も読んでみたい」と思ってもらう入口が大事です。
そこで、Substackの記事タイトルはこうしました。先週日曜の記事です。
Substackで読者に届く一人メディアを作るなら、まず見るべきものがある
「雑誌」という答えをタイトルで出し切るのではなく、「何を見るべきなんだろう?」という余白を残しました。
もちろん、タイトルをぼかしすぎると弱くなるけど、Substackでは、読者がメールやアプリでタイトルを見たときに、「自分に関係ありそうだ」と感じて開封してもらうことが大事。
今回は、単なる雑誌論ではなく、Substackで読者に届く一人メディアを作る話にしたかったので、タイトルにもSubstackと一人メディアを入れました。
Xポストを、そのまま長くしない
Xで反応があった投稿をSubstackの記事に変えるとき、やってはいけないのは、元の投稿をただ引き伸ばすことです。
今回のポストなら、
「雑誌はターゲットの脳内マップです」
「広告を見ましょう」
「特集を見ましょう」
「AIにも使えます」
と広げるだけでは読んでもらえません。Substackでは、読者が「なるほど、自分の発信にも使えそう」と思えるところまで持っていく必要があります。
だから、記事の最初にこう書きました。
Substackで記事を書き始めると、多くの人は「自分は何を書けるんだろう?」を考える。でも、もうひとつ忘れてはいけないことがある。それは、読者を見ること。
この導入にしたことで、雑誌の話が単なる編集者の思い出話ではなく、Substackで記事を書く人の課題につながります。
Xの投稿では「雑誌を見るとターゲットがわかる」と言いました。
Substackの記事では「なぜSubstackで読者を見る必要があるのか」から説明しました。
ここが大きな違いです。
Substack記事にするためにプラスしたもの
今回、XポストをSubstack記事にするためにプラスした要素は、大きく4つあります。
1. 読者の課題
まず、「Substackで記事を書く人は、自分の中だけを探しがち」という課題を入れました。
自分の経験、得意なこと、関心のあるテーマを掘り下げることは大事。でも、読者の悩みや関心とつながっていなければ、記事は届きにくい。
この前提を入れることで、読者は「これは自分の話だ」と感じやすくなります。
2. 編集者としての経験
次に、僕自身が編集者時代に雑誌を見ていた話を入れました。
特に、女性誌を真剣に読んでいた話は、少し笑える要素にもなる。ただのノウハウだけではなく、「この人は実際にそうやって読者を見てきたんだ」と伝わる部分です。
Substackでは、一般論だけでなく、書き手の経験が信頼になります。
3. 雑誌を見る具体的なポイント
Xでは箇条書きで軽く触れた部分を、Substackでは具体化しました。
見るポイントは、たとえば次のようなものです。
どんな特集が組まれているか
どんな悩みや欲望が扱われているか
どんな言葉で読者に呼びかけているか
どんな広告が入っているか、など
このように、読者が実際に試せる形にすると、記事の実用性が上がります。
4. AIとのつなげ方
最後に、このニュースレターのコンセプトである「AIと共創する“一人メディア”」につなげました。
AIに「40代女性の悩みを教えて」と聞けば、それっぽい答えは出るけど、それだけだとただの一般論なので、雑誌(リアルなマーケット)を観察する必要がある、という流れです。
ここまで入れることで、ただの「雑誌を見よう」という話ではなく、AI時代の一人メディアづくりの話になります。
Xは種、Substackは育てる場所
今回の例で言うと、Xポストの核はかなりシンプルです。
ターゲットを知りたいなら、雑誌を見るといい。
この一文が種です。
そこからSubstackでは、
なぜSubstackでは読者を見る必要があるのか
雑誌を見ると何がわかるのか
広告から読者のお金の使い方をどう読むのか
特集テーマから悩みや欲望をどう見るのか
その観察をAIにどう渡すのか
一人メディアづくりへどうつなげるのか
つまり、Xでは反応を見る。
Substackでは、その反応を信頼に変える。
この流れです。
Xで反応があった投稿は、読者の関心が見えたサインです。ただし、Xのままだと流れていきます。Substackに持ち込むことで、背景や文脈を足し、読者にとって保存できる記事に変えられます。
変換するときに見るべき3つのポイント
XポストをSubstack記事にするとき、僕は次の3つを見ます。
1. 何に反応されたのか
反応があったのは、テーマなのか、言葉なのか、笑いなのか、実用性なのか。
今回で言えば、「雑誌はターゲットの脳内マップ」という言葉と、編集者が女性誌を読んでいたという具体的な経験が反応のポイントだったと思います。
2. 読者のどんな悩みに繫げることができるか
今回なら、「Substackで何を書けばいいか」「誰に向けて書けばいいか」「ターゲットをどう知ればいいか」という悩みに接続できます。
Xポストを記事化するときは、元の投稿を読者の悩みに結びつけることが大事です。
3. 自分のニュースレターのコンセプトにどう戻すか
僕のレターの軸は、「AIと共創する“一人メディア”の未来図」です。
だから、雑誌を見る話だけで終わらせず、観察した材料をAIに渡し、Substackの記事テーマに変えるところまで書きました。
ここがないと、単なるターゲット分析の記事になります。
自分のレターのコンセプトに戻すことで、読者は「この人は毎回、こういう視点をくれる」と感じやすくなります。
最後に
Xで反応があった言葉は、Substackの記事の種になります。
ただし、そのまま引き延ばすだけでは薄い記事なります。Xの投稿に、背景、自分の経験、読者の悩み、具体的な手順、そして自分のレターのコンセプトを足していく。
そうすると、Xでは一瞬で流れていく投稿が、Substackでは読者に届く記事になります。
Xは、言葉を広げる場所。
Substackは、言葉を育てる場所。
そして、AIと共創する一人メディアに必要なのは、反応があった言葉を見つけ、それを自分の視点で編集し直すことです。
僕自身も、Xで出した短い投稿を、こうしてSubstackの記事に育てています。
一つの言葉を、一度きりで終わらせない。
反応があった言葉を、読者との信頼に変えていく。
これからの発信では、この編集の視点がかなり大事になると思っています。
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ぜひ、Substack一緒に頑張っていきましょう。
P.S.
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「Xは種、Substackは育てる場所」で止まらず、「何に反応されたかを逆算する」という判断基準まで書いてくれてるのがありがたかったです。Notesにいくつかそこそこ反応あったやつがあって、「これ記事にしていいのか迷う」って感じだったんですが、読者の悩みに繋げられるかで判断すればいいんですね。具体的な軸が一個できました。
しばじゅんさん、いつもコメントをしていただいたり、関わっていただいたりして、本当にありがとうございます。今回の記事は、改めて目から鱗が落ちる内容ばかりだと思いました。
Substackとは異なるXというプラットフォームや、実社会で販売されている雑誌などから、何を盗み、何を意識し、どのようにSubstackの投稿へ落とし込んでいくのかという視点が、詳細かつ丁寧に語られていますね。
僕はいつも、「Substackでは、こんな感じのものがいいのかな」と漠然と考えながら、ノートや記事を書いています。しかし、さすがしばじゅんさんです。Xや雑誌の中で材料とすべきものや注目すべき視点、それをどのようにSubstackでフォロワーや購読者の方へ届けるのかが、面白いほど分かりやすく書かれていて感動しました。
特に、XとSubstackにおける冒頭一行目の見せ方の違い、雑誌から盗むべきエッセンス、そしてSubstackの記事にするために盛り込むべき独自の視点は、目から鱗の連続でした。
いつも僕のタイムラインにしばじゅんさんのノートが流れてくると、自然と目に留まり、ついつい読んでしまいます。そして、読んだ後には、すっきりとした理解や新しい気づきを得られることが何度もありました。今回の記事を読み、「このような視点で書かれていたのか」と知ると、納得しかありません。
これからも、たくさん学ばせていただきます。そして、このSubstackというプラットフォームで、ともに進化・成長していけたら嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。